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塞翁が馬

今日、昨年卒業した生徒が遊びに来てくれました。
今度中2になるのですが、今通っている学校がとても楽しいようで、
話をしていてとても嬉しくなりました。

色々話したいことが多かったようで、
彼女は色々な話を止めどなく話し続けていたのですが、
その話を聞きながら、「本当に話すのが上手になったなあ」
と感じました。
彼女は友達を作るのがちょっと苦手で、小6で塾に通っていたときも、
休み時間になると私のところに来て色々話していたのですが、
その頃とは大違いです。
理路整然ととても分かりやすく話してくれました。

彼女の妹が今私たちの塾に通ってきているので、
「お姉ちゃんは今どうしている?」
と時々様子を聞いていたのですが、今通っている学校が彼女にはとても合っていたようで、中学校でぐんぐん成績が上がっていると聞いていました。

今日実際に会ってみて、確かに勉強が出来るようになったのだろうと
彼女の話しぶりから実感できました。

塾に来ているときは正直言って勉強が好きな子ではありませんでした。
本気にさせるのにかなり苦労しました。
休み時間に話をするときも、勉強の話をしようとすると嫌がって、
話題を変えようとしていました。

それが今日は全く反対。自分から学校の勉強の話をたくさんしてくれましたし、
学校で覚えた古文の文章(竹取物語)を暗唱したり、
茶道(茶道の授業があるのだそうです。)作法を説明してくれたりしてくれました。
私はその様子をただひたすら関心しながら聞いていたのです。


彼女が帰った後で、彼女のことを考えながら、改めて
「子供の可能性ってとても大きいなあ」
と感じました。
何かきっかけがあれば、それまであまり上手く勉強が出来なかった子も
大きく変わることがあるのだということを感じました。
勉強だけではないと思います。
大切なのは環境ときっかけだと思うのです。

昔読んでいた小説に
「正しい道を正しく歩んでいる者の前には、正しい師が現れる。」
というくだりがあったのですが、その通りじゃないかと思います。
頑張っている人間は自分で自分の一生の転機をつかむのではないかと思うのです。
大袈裟な表現になりますが、彼女もきっとそうだったのではないかと思います。

ただ、子供の場合は周りがサポートして出来るだけ子供の心の養いになるような
環境を作ってやる必要があるのではないでしょうか。
私達塾講師がその一助になれればと思います。
一人でも多くの子供に自分の力を伸ばすきっかけを見つけさせてあげたい。
そう思いました。
by soul_doctor2005 | 2006-03-14 23:09 | 塾の仕事を通じて
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