望むこと、望まれること

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今日は音楽の話題です。
多分、ほとんどの方がご存じないと思うのですが
ドイツ人のトミー・ハートというヴォーカリストの話です。

彼は、日本でもかなり人気のあった「Fair Warning」というグループのヴォーカルでしたが、数年前にバンドを脱退、自ら「Souldoctor」というバンドを結成し、現在はFair Warningにも復帰して、二つのバンドを掛け持ちしている人物です。

1992年にFair Warningとしてのアルバムを聞いたときから、私は彼らのファンでした。特にヴォーカルのトミー・ハートのファンで、彼の何とも言えないハスキーで感情的な声、音楽に賭ける真摯な姿勢がたまらなく好きなのです。
彼らはこれまでに4枚の素晴らしいアルバムを出していますが、セールス的には成功せず、2000年トミー・ハートの脱退で休止状態となっていました。今回トミー・ハートが復帰することで数年ぶりにバンド活動が再開。今月にはシングルを、来月にはアルバムをリリースします。

さて、本題ですが
2000年に彼がFair Warningを脱退したときには、私だけでなくかなり多くのロックファンが驚いたものです。「脱退した」という以上のことがさっぱりわからず、あまり多くもない情報を探し回って国内外の色々なサイトで情報を探しました。
あとでわかったのですが、「もっとやりたいことがあった」と彼は発言しています。彼自身はもっと自分のルーツであったロックンロールをやりたいと考えていたようです。Fair Warningは日本では人気があったので、そのまま続けていれば人気も収入もそれなり(大金とはいかないと思いますが…)に手に入ったはずです。それでも「自分の道を貫いた」わけで、「残念だけと仕方がないな」と思ったのを覚えています。

ただ、現在彼が率いているSouldoctorは私を含めてFair Warningのファンには評判が良くないのが事実です。それはSouldoctorの音楽性がFair Warningとはかなり違うからで、Fair Warningで彼を好きになったファンの多くががっかりしたと思います。

それでも彼はFair Warning再開の際のコメントで「Souldoctorは絶対にやめない」と宣言しています。そして、Fair Warningに復帰した理由を「ファンのため」と発言しています。つまり彼は今「自分のために」Souldoctorで活動し、「ファンのために」Fair Warningで活動しているわけです。そしてそんな今の自分の状況を「とても自分は幸せだ。」と語っています。

そんな彼の記事を読んで、彼が「幸せだ」と語っているのはホントなんだろうなと感じます。彼のようなミュージシャンでなくても、「自分が皆から望まれていること」と「自分がやりたいこと」を両立するのはとても難しいものです。
「こんな人になって欲しい」とか「こんなことをやって欲しい。」と周りから思われたり期待されたりすることは、時にかなり重圧になります。反発もあると思います。
だからかえって「自分はこういうことをやりたい」という気持ちが固まるのだろうと思うのです。でも一方で「周りからの期待」という枠から外れてみると、「周りから期待されてその期待に応えること」にも喜びや充実感が伴うことであることもわかるのです。

ファンの勝手な想像ですが、この数年間で彼もそんなことを感じたのではないでしょうか?それで出した結論が「Fair Warningへの復帰」「2つのバンドの掛け持ち」ということだったのではないかと思うのです。

もうすぐ6月21日には新曲が手元に届きます。
そんな彼の数年間を想像しながら、新曲をじっくり楽しみたいと待ちこがれています。
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by soul_doctor2005 | 2006-06-06 23:57 | その他
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